タイトル | 税抜定価 | イラスト |
出版社・レーベル | 発行日 | ISBN |
表紙・背表紙図版とコメント |
NEW! プレシャス・ライアー |
\476 | ナカムラノリユキ |
光文社 光文社文庫 | 2006/7/12 | 4-334-74092-8 |
ノベルズ版はこちら。 解説が坂村健さん、というのが、たいへん嬉しい! TRONを開発なさった世界的な学者さんに引き受けていただけるなんて、SF作家冥利に尽きます。 解説の内容も、著作者としては大変ありがたい「主眼はどこに」というもの。というわけで、分析的であるけれど軽妙な解説は、ノベルズ版所有者も必読。中で触れられた伏せ字の部分は、ノベルズ版の紹介のところをご参照ください。 |
NEW! 鬼女の都 |
\686 | 山田章博 |
祥伝社 祥伝社文庫 | 2005/09/05 | 4-396-33245-9 |
ハードカバー、ノベルズ、そしてこの文庫、と、初めてフル・ラインナップを達成した作品となりました。 しかも、やっと山田章博さんに描いていただけた! SF大会などでお目にかかるたびに、いつか一緒に仕事をしましょう、とおっしゃってくださっていたんです。ハードカバーは京極さん、ノベルズ版は(やはり京都在住の)藤原さん、文庫が山田さん……なんて幸運な作品なんでしょう。 解説は、ハードカバー発行時に年間ベスト1に選んでくださっていたミステリ界のツワモノkashiba@猟奇の鉄人さんが引き受けてくださいました。ひたすら恐縮。 さあ、みなさんもディープな「ミステリアス・京都」へお越しやす〜。 |
NEW! 五人姉妹 |
\700 | 中川悠京 |
早川書房 早川文庫JA | 2005/01/10 | 4-15-030777-6 |
親本はこちらです。 ふわっと柔らかくて、みんな幸せそうな表紙が、もの悲しいけれどとっても素敵。 解説は加納朋子さん。登場人物たちの名前についての考察は、八割がた正解です! |
NEW! 夜陰譚 |
\514 | 装丁・井上佳子 装画・藤原ヨウコウ |
光文社 光文社文庫 | 2004/09/20 | 4-334-73747-1 |
ハードカバーと同じ表紙ですが、微妙に色とレイアウトが変わっています。ああ、なんて美麗な黒い本(うっとり)。 このコーナーを編集していて、この本に入っている作品の多くが選抜アンソロジーに収録されていることに気が付きました。評判のいい短篇をぐっと集めたお得な本と言えるかも。 解説は、畏れ多くもホラーの第一人者である岩井志麻子さんに書いていただきました。「女は怖いよシリーズ」と自称していた作品群なので、ぴったりそこに着目してくださっていて、とても嬉しかったです。 |
NEW! 永遠の森 |
\760 | 菊池健 |
早川書房 早川文庫JA | 2004/03/10 | 4-15-030753-9 |
ハードカバー発表時には、「ベストSF2000」国内篇第一位、第32回星雲賞日本長篇部門、そして第54回日本推理作家協会賞、と身に余る評価を戴きました。スガ作品の中でも出世頭と申せましょう。ありがたや、ありがたや。 ミニチュア細工のように組み立てた九つのお話は、コンパクトな文庫サイズになると、「掌の上に物語世界が丸ごと載る」という別の愛おしさがあるように思います。 |
歌の翼に ピアノ教室は謎だらけ |
\857 | 加藤龍勇 |
祥伝社 ノン・ノベル | 2003/05/20 | 4-396-20764-6 |
〈小説NON〉に連載した連作短編集。 町の楽器店でピアノを教える杉原亮子先生とその周囲の人たちにまつわるミステリです。 03年末のミステリ系年間ベストには、幾人かの方が票を投じてくださいました。有り難や。 MISC.に関連楽曲リストがありますので併せてどうぞ。 ▼収録作品▼ 1)バイエルとソナチネ 2)英雄と皇帝 3)大きな古時計 4)マイ・ウェイ 5)タランテラ 6)いつか王子様が 7)トロイメライ 8)ラプソディ・イン・ブルー 9)お母さま聞いてちょうだい |
末枯れの花守り すがれのはなもり |
\514 | 智内兄介 |
角川書店 角川文庫 | 2002/03/25 | 4-04-412007-2 |
スニーカーブックス版の文庫化。 帯と解説は夢枕獏さん。 私にとってとても大切な和モノ作品に「泉鏡花」を冠してくださるとは……感涙。 |
五人姉妹 | \1700 | 中川悠京 |
早川書房 ハードカバー | 2002/01/20 | 4-15-208394-8 |
SF系短篇集。てんでばらばらの作品が入っているぶん、スガヒロエという作家を知っていただくにはちょうどよいのではないかと思っています。アンソロジーや一般文芸誌に掲載されたものが多く収録されていますので、『永遠の森』の各短篇よりはSF度が薄めです。 カバー見返しや新聞の宣伝に使われた「せつなさの名手」というキャッチコピーは、とても恥ずかしいけど、とても嬉しいのが本心。私が書きたくて書いてきた「SFのカタチ」を、ちゃんとそういうふうに認めてもらえたというのは、とてつもなく幸福なことだと思います。 ▼収録作品▼ 1)五人姉妹 2)ホールド・ミー・タイト(書き下ろし) 3)KAIGOの夜 4)お代は見てのお帰り(博物館惑星シリーズ余話) 5)夜を駆けるドギー 6)秋祭り 7)賤の小田巻 8)箱の中の猫 9)子供の領分 |
鬼女の都 | \905 | 藤原ヨウコウ |
祥伝社 ノン・ノベル | 2001/09/10 | 4-396-20725-5 |
ハードカバー版がNONノベルに入りました。 藤原花奈女のマンションの見取り図を付けましたので、既読の方もどうぞ〜。 ノベルスに入れるための作業中、担当さんは「よくもこんなに抜けのないものを、と思った。あの頃はお互いによく頑張ったなあ」とおっしゃってくださいました。この作品が書けて本当によかったと改めて思います。 |
メルサスの少年 「螺旋の街」の物語 |
\648 | 磐居広治 |
徳間書店 徳間デュアル文庫 | 2001/01/31 | 4-19-905031-0 |
星雲賞日本長篇部門受賞作。 新潮文庫版が復刊されました。 語句を直す程度の改定をしています。 |
<柊の僧兵>記 | \590 | 緒方剛志 |
徳間書店 徳間デュアル文庫 | 2000/11/30 | 4-19-905020-5 |
ソノラマ版の復刊。 内容的には大差ありませんが、多少改定しています。 |
鬼女の都 The Spirit of Kyoto |
\1748 | 京極夏彦 |
祥伝社 ハードカバー | 1996/10/20 | 4-396-63107-3 |
初のミステリ長篇。 同人誌で歴史物を書いていた女性が死んだ。その影には「ミヤコ」と名乗る京都の神髄たる謎の人物の存在が……。 同人誌のことはあまり知らない私があえてこの設定にしたのは、これまでついてきてくれた読者さんを逃したくなかったからでした。内容的には「SF作家がミステリを書く以上は!」という気持ちで「人ではなく都市が殺人を起こしたのか?」を主題にしました。 賛否両論吹き荒れる中、「猟奇の鉄人」でベスト1にしていただき、「なまもの!」でもお薦めマークをいただいたのは本当に嬉しかった。 |
オルディコスの三使徒3 巨神の春 |
\583 | 鈴木雅久 |
角川書店 角川スニーカー文庫 |
1995/01/01 | 4-04-412005-6 |
続き物の最終巻の説明はむつかしいですね。 「歌の降る惑星」をお読みになった方がニヤリとするところがあり、クール・ビューティのイシュラーマのダメダメぶりがかえって人気を得た、とだけ申し上げておきましょう。 作中、ブラウリカが歌う名詞ばかりの歌は、ボサ・ノバの名曲「三月の雨(秋の流れ)」のイメージでした。 |
オルディコスの三使徒2 紅蓮の絆 |
\544 | 鈴木雅久 |
角川書店 角川スニーカー文庫 |
1994/07/01 | 4-04-412004-8 |
一巻目からずいぶん間を置いてようやく出せた二巻目。 タグロットと赫のリハイザがこの本の主役です。 表紙の色校正時点ではリハイザの胸が丸見えだったけど、正式版ではちゃんと文字で隠されていたという……。 |
「暁のビザンティラ(上下) | \505 \524 |
斉藤友子 |
アスペクト ログアウト冒険文庫 | 1993/10/22 1993/11/22 |
4-89366-139-6 4-89366-147-7 |
SFファンタジー。と自分で言うとアレなんだけれど。 皇帝の取り決める共生関係の儀式を執り行なえなかった少女カイチスは、謎の女武人ビザンティラと旅をともにする。 ネタは生物学。特に遺伝子関係。とはいえ、中身は極力キャラクターノベルを目指して書きましたので、その落差をお楽しみくださいマセ。 ビザンティラの弓を和弓ふうにしたのは、資料を読むのが楽しかったから。詳しいメイキングなどはイラスト集に掲載したのだけれど、きっともう品切れでしょうね。 |
オルディコスの三使徒1 妖魔の爪 |
\505 | 鈴木雅久 |
角川書店 角川スニーカー文庫 |
1992/10/01 | 4-04-412003-X |
SFファンタジー。 技芸団に入るはずだったブラウリカは彼らの秘密を知り、〈光の楽師〉を探しているという〈香師〉イシュラーマ・〈夢師〉タグロットと行動を共にすることとなる。闇の牙城マヌダハルが化け物を操って人々を混乱に陥れる中、「我もまた混沌のうちにて全き神ならず」と言うオルディコス神は三使徒たちに何をさせようとしているのか。 この時期、この作品と「氷結の魂」「不屈の女神」と神様モノが続きました。ひそかに「神様三連荘(さんれんちゃん)」と呼び、それぞれ違った解決方法を用意しました。 |
メルサスの少年 「螺旋の街」の物語 |
\466 | 草K琢仁 |
新潮社 新潮文庫ファンタジーノベル・シリーズ |
1991/12/20 | 4-10-121611-8 |
SFファンタジー。星雲賞日本長篇部門受賞作。 徳間書店デュアル文庫で2001年1月に復刊。 螺旋の形状をした歓楽の街メルルキサス。清純な〈昼の乙女〉から変態して動物じみた体を持つようになった女たちはパラサ鉱石の採取人たちに春を鬻ぐ。その街に生まれるはずのなかった子供イェノムがいた。大人扱いしてほしいイェノムは、トリネキシア商会の魔手から逃れてきた未来視の少女カレンシアを知り、少しずつ変わっていく。 あり得ない世界の描写に最大限の努力を払った作品。イメージ伝達に苦しんだけれど、受賞で報われた気持ちです。 クサナギさんの表紙絵が素晴らしいので、彼の原画展などありましたらぜひ足を運んでください。罅割れ技法に苦心してくださったそうなので、大きな絵で見てほしいんです。 |
鷺娘 −京の闇舞− | \466 | いのまたむつみ |
朝日ソノラマ ソノラマ文庫 | 1991/08/30 | 4-257-76564-X |
オカルトもの。SF、とつけ加えてもいいネタも含まれています。 恋人の美樹から帰郷をなじられた南条は、舞妓の朱鷺絵と出会う。彼女は京都を昔のままの風情にとどめ置こうとする幽界の后・烏珠(ぬばたま)と戦っていた。しかし古き善き「京都」を懐かしむ心は朱鷺絵の中にもある……。 京都景観問題をオカルトにエクストラポレーションした作品で、スガ作品の中では一番好きだとおっしゃる読者さんも複数あり。このテーマが昂じて「鬼女の都」に進んだと言っても過言ではありません。 続編(というか、予定では三部作)の用意もありますが、お目にかけられるのはいつのことか。 |
〈柊の僧兵〉記 | \447 | 加藤洋介&後藤啓介 |
朝日ソノラマ ソノラマ文庫 | 1989/01/30 | 4-257-76448-1 |
SFファンタジー。 徳間書店デュアル文庫で復刊されています。 砂漠の惑星には、ところどころに「聖域」と呼ばれるオアシスがあった。忌み嫌われる「白い子供」のミルンとアジャーナは、謎多き〈柊の僧兵〉たちと共に自分たちの村を潰滅させたハイテクノロジー侵略者ネフトリアに立ち向かう。裏切り者に苦しむ中、過去の〈大虐殺〉の真相は、エイソラージの残した読めない文字に託されていた……。 気がつかない方がいらっしゃるようなので、あえて蛇足を。ネフトリアは遠い未来の地球そのものがモデルです。だから異世界でも「柊」や「ソーサー・プレイン」などの言葉が使われているのでございます。はい。 |