連作短編集『歌の翼に ピアノ教室は謎だらけ』に出てくる曲を、ウェブの無料ファイルでご紹介します。
ハイネの「Auf Flugen des Gesanges」を歌曲にしたもの。同じ歌詞でトスティも作曲していますが、私がイメージしていたのはメンデルスゾーンのほうです。
http://windy.vis.ne.jp/art/lib/flugel.htm
ホーム 「MIDIクラシック音楽データ集」
ドイツ語と日本語で歌詞も書かれています。
器楽曲から入った私は、昔、この曲の歌詞が実はオリエンタル・ムードだったと知ってのけぞったことがあります(^^;)ゞ
http://www.ne.jp/asahi/sing/song/karaoke/song040.htm
ホーム 「オリジナル訳詞付き名曲カラオケ」
面白いものを見つけたのでこちらもご紹介。適当に超訳するんじゃなくて、原詩に忠実たらんとしているところが素敵です。
ピアノ入門書として有名なバイエル。スムーズな誘導を目指して、工夫を凝らしたさまざまな編集版があります。とある音楽出版社のソレは上下巻に分かれていて、表紙の色から「赤バイエル」「黄バイエル」と親しみをこめて呼ばれることも。
ソナチネは「小さいソナタ」という意味で、ソナタ形式(楽式に関する詳しいことはココをご参照ください)の短い楽曲を集めた、いわゆるアンソロジーのようなものです。
私は安川加寿子のメソッドに則っていたので変則的なテキスト進行でしたが、一般的にレッスン初期の教材は、
教則本 これ以前に幼児書を使う場合あり |
副教材 バイエルが進んできたら |
その他 進度に合わせて導入開始 |
バイエル ↓ ツェルニー (100番、40番、30番など、いろいろ種類あり。全部を導入するわけではない) |
ブルグミュラー ↓ ソナチネ ↓ ソナタ |
ハノン (運指の機械的練習) ツェルニー 「左手のための練習曲」 など |
という感じでしょうか。ああ懐かしい(^^;)
ああああっ! ご紹介しようと思っていたサイトがなくなっている!
慌てて検索したけれど、ダイチの弾いていた4番はどこにもありませんでした。
要するに、こんな曲だったのです。
(すべて2分音符。両手ユニゾン奏)
ドーレー ミーファー ソーファー ミーレー
ドーレー ミーファー ソーファー ミーレー (←リピート部分)
ドーミー ソーミー ドー (2分休符)(全休符)
お判りになるでしょうか……(;_;)
ユイカが弾いていたのはこれです。DLして聞いていたら、なんだか懐かしくなりました。
ちなみに、私のピアノのレベルはハルナの足下にも及びません。くすん。
コマーシャルにもよく使われているので、聞けば「ああ」と思われるんじゃないでしょうか。ポロネーズとはショパンの故郷ポーランドの宮廷舞曲のことで、ジョルジュ・サンドの庇護を受けた絶頂期の作品。英雄という言葉に特別の意味はないそうです。「英雄」はベートーベンの交響曲第3番の名でもありますので、お間違えなきように。
この曲は非常に力強く華やかです。弾きこなすには技術だけではなくかなりの力が必要。だからこそさすがのハルナも手を焼いている……という感じで書きました。
ハイドンの弦楽四重奏曲にも「皇帝」がありますからお間違えなく。
ナポレオンが自ら皇帝になった時に「あの男も俗人だったか」と言って「ボナパルト」というタイトルを書き換えてしまった……のは、この「皇帝」ではなく交響曲第3番「英雄」のほう。ああややこしい。「皇帝」の副題はベートーベンの関知するところではなく、刻々と迫ってくるナポレオン軍の軍靴の響きを写したとも、フランス軍が勝手に「これこそナポレオンにふさわしい」と勝手に付けたとも伝えられているようです。
NHKの特番で平井堅がルーツを探り、教会で歌い、そこから話題が広がって一躍有名になった童謡です。「天才てれびくんMAX」(NHK教育)でも山元竜一くんが平井ふうに上手に歌ってました ←贔屓爆発(^^;)
聞いたり歌ったりすると胸が詰まる童謡、私にはたくさんあります。「しゃぼん玉」とか「竹田の子守歌」とか「もずが枯れ木で」とか。 「大きな古時計」もそのひとつ。思い出は残る、とか、ミステリにおけるシンクロニシティの浪漫(というほどたいそうなものではない)、とかが、アイディア起こしの発端でした。
私が探していた「もっとも定番である編曲」のソースがなかなか見つかりませんでした。「(おーおきなのっぽの)ふるど(けい)」の部分でコードがずり下がるヤツを聞いてもらいたかったんだけど、独自アレンジバージョンばっかり引っかかってきてしまって。ブームのおかげで検索ヒットが多くてチェックしきれなかったのも罠。
http://www.worldfolksong.com/gfc/
ホーム 「世界の民謡・童謡」
代わりに、詳しい解説のあるところをご紹介します。曲の誕生から現在のブームまでをコンパクトにまとめてあります。
結婚式の電子オルガン弾きで「愛想笑いをするカラオケマシン」をやっていた頃、これを熱唱する花嫁の父親、というのがかなりいるのだと知りました。
君は君の道を行けという餞のつもりだったんだろうか。お前はちっとも言うことをきかん、という嫌味のつもりだったんだろうか。それともやっぱり、父親としてやってきたことへの自負をこの際ブッておこう、というクチだったんだろうか……なとどずっと考えてきたわけでして。
英語はフランク・シナトラ、日本語は布施明、というのが歌手の定番でしょうか。
日本語訳は、私にとって ↓ の最下部にある中島潤バージョンが一番耳慣れていますし、小説の中でもこれを踏まえています。
このサイトでは英・仏・日の内容を比べることができてたいへんお得。
http://www.geocities.co.jp/Milkyway/7376/chansons003.htm
ホーム 「月の雫大阪支部」
作詞・訳詞家として有名な岩谷時子さんのバージョンは ↓ にあります。
http://village.infoweb.ne.jp/~fwgc6260/myway.html
ホーム 「うたごえ喫茶 のび」
イントロが衝撃的におどろおどろしく、とても子供の定番練習曲とは思えない(^^;) 主題に入ると少しマシかも。展開部は長調だし。でも、タイトルから毛むくじゃらの毒蜘蛛を想像してしまうのでやっぱりコワイです。
実千代先生の繰り言は、ぜひぜひ、おどろなイントロ部分にのせてお読みください。
http://homepage3.nifty.com/imuzi/brugmuller/brugmuller.htm
ホーム 「MIDIとSDFの重奏集」
「ブルグミュラーか。小さい時にやったわー」という方は、こちらで全曲聞いてみるのも懐かしいかと思います。
前述の通り私は安川加寿子のシステムでレッスンを受けていたので、残念ながらこれはやっていません。友達はみんな弾いていたから、ちょっと仲間はずれの気分だった覚えがあります。
この連作には、ぜひ、電子オルガン絡み、というのを入れたかった。
私は冨田勲の影響でドビュッシーが好きになり、そこからテンションコードの複雑さ(クラシックではそういう言い方はしないけれど)に惚れ、ジャズやイージーリスニングばかり弾くようになり、ひょんなことから電子オルガンを手がけ、流れのままに楽器店のテクニトーン講師兼オルガンプレイヤーになってしまったのであります。ピアノは実は臨時でしか教えていない――のに、連作短編を書いてしまったという……。
ですから、この話こそが私の専門分野。電子オルガンブームへの追悼がかって、事情説明がちょっと多くなってしまいました。
作中にも書いたとおり、たくさんの有名ジャズ・プレイヤーがこの曲を演奏しています。ネットで無料で聞くことができる、という点では ↓ のアレンジが一番好きでした。
http://www.geocities.co.jp/Milano/6115/presents/prince.htm
ホーム 「自由が丘クラブ」
http://www2t.biglobe.ne.jp/~BokerTov/diary/h15jan.htm
ホーム 「Welcome to BokerTov-Be-Bop music」
アレンジやコードのことが判り、譜面演奏も聞くことができる、という貴重なページ。
「[譜面1] 基本コードパターン」の、後ろから3小節目 D♭7 が、小説では私の手元にあったオルガン譜のアレンジに則って D♭M7 on F となっています。
蛇足ですが、「on」というのはオルガン独特の表記で、足鍵盤(ベース)の指定。「D♭M7だけどベースはD♭じゃなくてFを踏め」という指示です。
上記のページのほうは、E♭から半音ずつ基音が下がっていく綺麗な進行。私が作品のために参照した譜で「ここぞ」と決めた部分は、リピート前の繋ぎの意味合いがあるところだったので、Dm7 → D♭M7onF → Cm7onF → B7onF → (最初のB♭へ戻る/上のサイトと同じくコードはBからさらに半音下がる & ベースのF音からはドミナント進行)という展開。ベースのFを通奏低音(オルガン・ポイントとも呼びます)のように利用して強調し、ドミナント進行までの「ため」を作っているように見えます。
自分がでっちあげた歌詞を、話の流れに必要だからといって「綺麗な詩」たら「とてもいい詩」たらと書かねばならないこの恥ずかしさ……。ああ、赤面。
原曲に忠実な日本語のページも多々あったのですが、MIDI打ち込みはテンポが一定すぎて「歌いこみ」がいま一歩でした。
ところで、シューマンって、眉村卓さんに似ていると思いません?(^^;)
ガーシュインは、クラシックに分類されててホントにいいのかしら、と思います。「巴里のアメリカ人」も好きだし、「ポーギーとベス」の「サマータイム」もすごい。天才なんだなあ。
残念ながら、くいぃぃぃん、とボルタメントで迫り上がるクラリネットの出だしが有名なオーケストラ・バージョンは、満足のいく演奏がネットに落ちていませんでした。
http://stage.vitaminic.com/main/george_gershwin/all_tracks/
ホーム 「VITAMINIC」
なんと、ガーシュイン自身の演奏で聞くことができます!
アルバムの中の一曲だけを完全版で試聴できる、それがまさしく「ラプソディ・イン・ブルー」だったわけです。とってもラッキー。
http://thibs.menloschool.org/analog/usage_200302.html
長大リストのページです。ページ内検索してください。
検索語 「/~ftp/macos/Vicky/Rhapsody in
Blue.mp3」
ホーム 「thibs3」
音があちこちコケてます。プロなのかアマチュアなのかも判りません。
耳が肥えている人にはお勧めしませんので、ご注意をば。
変奏曲には、いつも苦労しました。屁のカッパで弾けるバリエと、「ひええ」というくらいに難度の高いバリエが混じっているんです。
その上に、統一の色を持たせつつバリエひとつひとつの個性を弾き分ける、なんてことをしなければなりません。
この処理の仕方は、連作短編というものと同じで――。
レッスンを受けた曲なので、思い入れが深かったです。
楽譜には先生の書き込みがたくさん残っていました。
生徒は私ひとり、発表会もなし。告白すると、ピアノはあまり好きではありませんでした。
でも、先生は裕美子のようにコロコロとした声で笑う人でした。遊びたい土曜日にレッスンとあって不機嫌なことの多かった私だったのに、私と同い歳の息子さんがいらっしゃったせいか、常に優しく接してくださっていました。
拙いソナチネを、ベロシティマイクとオープンリールで録音してくださったこともありました。あとから聞かせてもらった演奏が我ながらとても巧く聞こえたのが当時は不思議でしたけど、それはきっと先生の愛情が上乗せされていたからなんですね。
北白川という京都有数のお屋敷地区に位置し、ゲートにはジャスミンのアーチ、本物のペチカのある部屋に中型のグランドピアノが鎮座ましまし、温室では月下美人が開花する、というあの環境は、七十年代に生きる子供にとって、夢のような世界でした。
田代先生、お元気でしょうか。
遅すぎるけれど、謝ります。
あまり練習をしていかなくて、ごめんなさい。