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02年05月更新


仕事と幼稚園に翻弄された春でした……。遠い目……。

今年の雛祭

雛祭のお寿司 すみませんねえ、いつも仕事に追われてて。
 と、誰に言うともなく呟いてみるテスト。
 今年も、出すのもしまうのもお婆ちゃんと娘におまかせになってしまいました。とほほ。
 でも、お寿司は頑張ったので、記念写真。ゆで卵にハムや薄焼き卵の着物を着せるのは、予想以上にむつかしかった。来年はもうちょっとスキルを上げておきたいものです。

GAINAX京都旅行

 3月22日〜24日は、GAINAX有志の京都旅行。
 メインは私とダンナが企画した「お座敷遊び体験」です。クリエイターはいろいろな経験をするのが肝心ですから、これもお勉強のうち(本気)。

 お茶屋さんとの事前準備連絡は、私もダンナもたいへん緊張しました。紹介者に恥をかかせないためにも、ぬかりがあってはなりません。幸いにもいつも懇意にしていただいているお茶屋さんのおかあさんは私とたいして歳が違わないので、「何も知らないので、失礼なことをしたら遠慮なくおっしゃってください」とお願いしておく。知ったかぶりで大間違いしたり、知らないのがアタリマエの偉そうな態度さえ取らなければ、祇園といえどもちゃんと優しくしてくださるのが嬉しい。

 今回は社員の皆さんをご接待する立場だったので、写真を撮るヒマがなかったのが残念。以下、簡単にレポを。
 最初に出てくるお抹茶を飲んで、3歳の娘が「甘くておいしい」と言ったのにはびっくりした(^^;)
 三味線を弾く地方(ぢかた)さん、芸妓のお姐さん、舞妓ちゃん、の三人に、お茶屋のおかあさんが付き添い。おかあさんは気を使ってくださって、前に私たちが会ったことのある人たちばかりを手配してくださっていました。
 毎回書くことだけど、みなさんお話しがお上手で楽しいの。とはいえ、社員のみんなは白塗りの綺麗どころを目の前にして、カチンコチン(^^;) 「はあ」「はい」「そうですね」しか言わない人もいたりして。

 いつもの通り、京舞の披露もありました。踊りの前に、せっかくなので、と前もっておかあさんにお願いしておいた件を実行に。僭越ながら、ナマの芸舞妓さんをモデルに、私が着物や動作の解説をさせていただいたのです。舞妓ちゃんには肩縫い上げがあることや、芸妓さんは鬘だということ、写真などでいつも手先を袖に隠しているのはお酌をするために手は白く塗ってないから、などなど。
 演目も「京の四季」(定番)と「梅とさんさ」(道成寺より)だったので、なんとか解説できました。ほっ。地唄は知らない曲も多いので、何が出るかとひやひやしてたの(^^;)

 嬉しかったのは、お座敷遊びをさせていただいたこと。以前からおかあさんや地方さんのお姐さんに「一度やってみたい」とお伝えしてたんです。
 日舞の新年会でもたまにやる「金比羅」は、ハカマ(ビールやお銚子の和風立体コースター)を取り合うゲーム。負けたら罰杯(ばっぱい)……なので、負けて嬉しそうな山賀さん(^^;) 若手は緊張のあまりゲームどころではなかったり。キミちゃん(ひぐちきみこさん)が、闘争心剥き出しでウケを取っていたり。
「麦つんで」は、十円玉をこっそり回していって、曲の終わりに誰が握っているのかを当てる集団ゲームです。これは私も初体験! 面白かったし、地方さんのお姐さんの歌が入るので、豪華な気分。
 この曲の最後は「しのだの森のうらみ葛の葉、よいよいよーい」。これは歌舞伎から来ている曲で、葛の葉はアベノセイメイの母親の名前。偶然とはいえ「アベノ橋魔法☆商店街」がらみだったので、一堂、のけぞる。
 ここらへんもいずれ「日本人補完計画」で言及できればいいなあ……と、一応ラベルを貼っておこう(^^;)

 娘の反応はお姐さんたちに大受け。社員のみなさんも滞在中はとても優しくしてくださって、ずっとご機嫌でした。
 また来てくださいね!>社員のみなさん

ついに入園

教会入り口の前で 体験入園も無難にこなし、ついに4月10日、娘の入園式。
 前日までスモックや連絡帳カバーなどの縫い物や名前書きに追われ、締め切りもあり家事もあり、いったいどうしたら乗り切れるのかと……。
 で、当日。あー、緊張した。いや、ダンナと私が(^^;)
 娘は式の間もおとなしくしていて、たいへんいい子でした。小さい幼稚園なので、上の学年の子供たちがみんなでお歌を歌ってくれたのが、ほのぼのとしてよかったです。
 式が終わっても帰らない娘は、やおらジャングルジムへ。連れ戻すのがたいへんでしたが、とにかく、無事に終わってよかった。

 娘はそれ以来、家よりも幼稚園、という感じで楽しく通っています。
 たいへんな送り迎えも、私の身体が早起きに慣れてきました。が……7時に起きて、朝ご飯を食べさせて、8時半に家を出て、市バスに乗って、9時前には幼稚園へ放り込んで、それから仕事はいささかたいへん。京都でも屈指の「保育時間が短い」幼稚園なので、ファストフード店やファミレスでモバギを広げたら、あっという間にお迎え時間です。最近はようやくいったん家へ帰る気持ちの余裕が出てきましたが、ううう、早寝になってしまうぶん、仕事時間が足りないよーん(;_;) 

 保育は思っていた以上に丁寧で、安心しました。最初なんか、ナースリー(最年少のクラスはこう呼ばれる)26人に対して先生が5人も! 一日の出来事はトイレに行ったかどうかまでちゃんとホワイトボードに書いてくださるし、お迎えの時にもたいてい一言伝えてくださるし。現在も最低2人は常駐で見ていてくださるようです。まだ自由保育時間が長いのでさぞかしたいへんだろうなあ。

 娘は5月になってようやく私が見ていても「お友達ができてきたかな?」と思えるまでになりました。このあいだなんか、帰りにMちゃんがおててを繋いでくれて、見ているこちらがウルウル(;_;) 運動も遅れているし、性格的にもかなり変わり者芸達者で悪目立ちしがちな娘ですが、なんとか社会になじんでほしいものです。
 カメキチくん、カメトラくん、のことなど、もっと詳しい生態(^^;)は、ダンナの毎日更新(?)日記をご参照くださいまし。

 5月9日にはようやく最初のお弁当。リクエスト通り、ミッフィーちゃんのお弁当にしました。ヒジキの一本も残さずにぴかぴかの空箱が戻ってきた(^^;) 作るほうとしては嬉しい限りでした。

 ああ、それにしても母親の時間のなさよ。明日はPTA総会、しあさってはクラス懇談会と病院の訓練が重なっているし、身体測定に親付き添いの内科検診、週末は歯医者だしなあ。
 しくしく。仕事が。しくしく。
 頼むから、病気だけはしないでね。

MLの初OFF

MLOFFの写真2MLOFFの写真1 4月27日、菅メーリングリストの初めてのOFF。
 幹事役のSioさん、どうもありがとうございました。
 私、ダンナ、娘、@niftyの菅パティオのメンバーに加えて、MLのお蔭で初めてお目にかかる方もご参加くださり、たいへん楽しく過ごしました。
 一次会は、吉祥寺のお店でお食事。食べる食べる、娘が食べる。恥ずかしい〜。
MLOFFの写真4MLOFFの写真3 二次会は人数も多かったのでアンナミラーズ(^-^) 久しぶりだったので、アイスもつけちゃいました。へっへっへ。
 いっぱいしゃべって、いっぱい笑って、とっても楽しかったです。日ごろの孤独な生活が癒されました。ご参加のみなさん、どうもありがとう。
 またやりたいなー。

Wアンノ結婚披露パーティ

 で、OFFが開催できたのも、翌28日に庵野秀明さんと安野モヨコさんの結婚披露パーティに呼ばれていたから。業界きってのビッグカップルで、私の気分も華やぐというもの。
 ダンナが司会の大役を仰せつかっていたので、いったん銀座のホテルにチェックインして和服に着替え、早々と会場へ。打ち合わせには幸せ満々ののほほ〜ん庵野さんの姿も。ああ、いいなあ。庵野さんって、こんなに優しい顔ができる人だったんだなあ、と、早くも感激。
 しかーし! パーティが始まってからというもの、娘が絶不調だったのだ! 我儘いっぱい、スネまくり、おまけに泣いた拍子に滅多にしないおもらしまで(;_;) いや、しっかり怒った私も悪かった。ただ、たくさんの人がいるところでは何をやっても怒られない、と、調子ノリの娘に思われなくなかったので、いつもと同じようにガンとして怒るのをヨシとしていた。
 でも、おもらしまでされてはもう会場にいられない。おふたりにおめでとうを言うこともできず、早々に退散。
 というわけで、カメラを持っていっていたのに、おふたりの写真も撮れなかったよ〜。宮崎駿さんがいらしてたので、ダンナに口をきいてもらって「トトロのおじちゃん」と娘のツーショットも撮ってやりたかったのに。
 ホテルでもういちど娘に何が悪かったかを言いきかせるうちに、なんだかすごく悲しくなって、泣いてしまった。怒っている人に泣かれて、娘はさぞかしショックだったろうて(^^;)
 その甲斐あってか、翌日、帰りの新幹線ではとてつもなくいい子でした。単純といえば単純だけど、ちょっと傷つけてしまったかなあ、と反省。
 次の機会には、最初からちゃんといい子でいてほしいなあ。
 庵野さん、モヨコさん、直接言えずにごめんなさい。「ご結婚、おめでとうございます!」

日木流奈くんのこと

 ネットが「祭り」(大騒ぎになること)になっているルナくん問題。
 ことの起こりやこれまでの経緯は、小林泰三さんのサイト「日木流奈くんについて」をご覧ください。この双方とも、Nスペの番組作りへの批判、という形をとっていますので、以下の文章は両サイトに対する批判ではなく、これらで紹介された事柄について広く捉えた私の意見ですので、みなさま誤解なきように(^^;)

 私はNHKスペシャルは見ていません。ネットの動画を少し閲覧した程度です。が、平成10年の晩秋に放映されたルナくんの番組を、母子入院中に見ていました。
 私が見たものは、先日5月11日に「土曜スタジオパーク」で補足として流れた、指差し板を使いはじめた頃の過去の映像と同じような印象の番組で、今回のようにルナママが手を上から握るものではなかったように思います。私は当時、単純に「ルナくんに知能があると判ってよかったなあ」と感じていました。
 平成10年から今回のNスペに至るまで、ルナくん親子がどのような道を歩んできたのかは判りません。
 無責任な仮説を列挙するならば、「本当にルナくんの意志であってお母さんは熟練によってあのスピードが出せるようになった」から、「最初は丁寧に語っていたが、お母さんとルナくんの間で『こんなものよね』という暗黙の了解ができて、執筆内容は共同作業的になっている」を経て、「あれはお母さんの独り芝居」まで、いろいろな見方ができるわけです。

 私が心配し、かつ、言いたいのは、ルナくんの執筆の真偽はどうであれ、これによって脳性麻痺児の理学療法をすべて否定的に見てほしくない、ということです。
 私の知る訓練法(メソッド)は、次の三種類。

ボイター
一見、プロレスの寝技、もしくはツボ治療に見える。
反応点(だったかな?用語は)を刺激すると、本人が自然に(反射的に)取ってしまう健常姿勢を伸ばしてやる。筋力と反射神経回路の強化。
麻痺の状態や予後を「ボイターの7つの(原始)姿勢反射」でかなり適確に知ることができる。
ボバース
健常姿勢をむりやりにでもとらせて、それが正しく楽であることを恒常的に覚え込ませてやる。
結局これも筋力と反射神経回路の強化。
つらい訓練がなく、遊びの要素を取り入れられるので、ファンが多い。
ドーマン
一言で言えばスパルタ。大人数人の介助が絶対に必要。
機具に頼るのが特徴か。機具で身体を固定して健常姿勢を取らせ、「できるできる、絶対にできる」とキビシイ訓練を長時間にわたって行なう。
知能プログラムがあるのも特殊。

(手元に資料がありませんので、あくまでも私の印象および記憶による記述です。間違いがあれば、後日訂正します)

 あちこちで書いていることですが、私の娘は生後3ヵ月でたまたまボイター法に巡り会いました。ヨゼフ整肢園のK女医は、姿勢反射を見て「この子は歩ける」と断言し、ボイター氏本人による講習会のモデルを務めた時には彼から「知能は大丈夫」と宣言されました。その時の驚きは今でも鮮明に記憶しています。たった三ヵ月の赤ちゃんなのに、この医科学はそんなことまで判ってしまうのか、と。
 ボイター法の成果か、娘はなんとか健常児のハシクレとして普通に幼稚園へ通えるまでになりました。
 しかし反面、ボイターを嫌がる子はボバースへ移行(時には兼用)することもあります。ボバースではかばかしい結果が出ないお母さんが、ボイターへ移行したいと言う場合もあります。
 私はドーマンに関してはほとんど何も知りません。(平成10年の番組の翌日、母子入院中のお母さんたちと一緒に「すごいよねー。あれはできないわよねー」と感想を話し合ったくらい)。が、2ちゃんねるのこのスレッドにお書きになっているニダー博士の数々のご意見は、別メソッドではありながらも実体験を持つ親として同感できるものでした。
 また、FC法という「補助をして書かせる」方式については、このサイトの記事がわりあいに先入観なく導入したレポートになっているのではないかと思います。(これはFC法をまったく知らない私なりに、書き方の印象は公平そうだと感じた、という意味です)

 ドーマン・メソッド、ドーマンから派生した(らしい)七田式の幼児教育の是非、ルナくんのご家庭が染まっていると言われるニュー・サイエンス系宗教(?)、そしてドーマン以外の各種メソッド。これらが一緒くちゃに「あやしいモノ」として語られるのは、とても残念です。
 藁をもすがる気持ちで真剣に取り組んでいる人に対して「そんなのインチキだ。成功事例はすべて思い込みとまやかしだ」とは、私は言えません。
 ボイター実践者である私にできるのは、各種メソッドを始める前に、その表裏をよく知ってください、情報を集めてください、とアドバイスすること。そして、私の場合はボイターと巡り会えてよかったと思うよ、と伝えることです。

 脳には可塑性があります。ダメになった回路は、ある程度バイパスで補えます。そしてそのためには、早期の訓練が必要です。これはSF作家のハシクレの私としては、科学的に納得できる論です。
 病児を抱えているのにメソッドの存在を知らない人よりは、よくよく考えて何もメソッドをしないと決意した人のほうが「選択できた」だけ幸せだと思います。けれど、よくよく考える間もなく「だめだめ、あんなのはみんなダメ」と周りから言われたら……それはとてもとても不幸だと思うのです。

 この話題に関わるみなさん、どうか、Nスペの説明不足やルナくん個人の問題と、各種メソッドへの批判は切り離して考えてくださいますように。アヤシイ部分は追求し、不確定な部分は「不確定だ」と明言し、イイ例もワルイ例も隠されることなくたくさんの情報が広まりますように。
 NHKが足りない情報を補いルナくん問題の真偽を検証する番組を放映する際には、他のメソッドの存在も視聴者に知らせてくれることを期待します。

なんだかなー(^^;)

 バナーを作ったり、ルナくんに言及したり、「いつもより強く発言してます」てな感じでしたね、今回は。仕事の成果(作品)以外で自分の意向を伝えるなんてのは、歳を取ってコウルサクなった証拠かなあ。


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